VanEckによると、ビットコインは2025年6月にETPの流入が好調だったため3%上昇し、アルトコインの下落とは対照的となり、機関投資家の需要と市場の脆弱性が浮き彫りになったといいます。

VanEckによると、2025年6月、ビットコイン(BTC)は3%上昇しました。これは、45億ドルに上る上場投資信託(ETP)の流入が牽引した形です。ビットコインのこの急騰は、下落が続いたアルトコインのパフォーマンスとは対照的であり、ビットコインと暗号通貨市場全体との間の乖離を深めました。

市場のボラティリティの中でビットコインが上昇

ビットコインの価格上昇は、下落傾向を続けるアルトコイン市場全体とは対照的に、この暗号通貨に対する機関投資家の関心の高まりを浮き彫りにしています。マーケットベクター・スマートコントラクト・リーダーズ・インデックス(MVSCLE)は同時期に5%下落し、過去18ヶ月間のアルトコインの低迷を浮き彫りにしました。

アルトコインのパフォーマンス

 ビットコインは多額の機関投資家の投資を引き付けることに成功した一方で、イーサリアム( ETH )、カルダノ(ADA)、SUI(SUI)といったアルトコインは大幅な下落に見舞われました。イーサリアムは2.79%下落し、カルダノとSUIはそれぞれ18%と15%下落しました。アルトコインのパフォーマンス低下は、市場の脆弱性と投資家の慎重さというより広範な傾向を反映しています。

ビットコインに対する機関投資家の需要

ビットコインに対する機関投資家の需要は、ビットコイントレジャリー企業による購入活動によってさらに裏付けられました。6月には6万8000BTCが購入され、同月採掘された1万3500BTCを上回りました。機関投資家によるビットコインの着実な吸収は、ビットコイン市場のボラティリティの低下に貢献し、2024年夏以来の最低水準となる33%まで低下しました。

取引量と市場動向

中央集権型取引所(CEX)の取引量は前年比29%減少しましたが、分散型取引所(DEX)の取引量は3,320億ドルに達し、DEX/CEX比率が過去最高を記録しました。この変化は、DEXが大きな注目を集める中で、暗号資産取引環境におけるダイナミクスの進化を浮き彫りにしています。

ソラナの市場ポジション

Solana(SOL)は、REX-Osprey Solana + Staking ETF(SSK)の立ち上げにより大きな前進を遂げ、初日に4,000万ドルの取引高を記録しました。しかし、このファンドは従来のETPではなく、SOLに投資しステーキングに参加するケイマン諸島の子会社を保有するファンド・オブ・ファンズとして運営されています。経費率は1.4%と高いものの、この展開はETP市場におけるSolanaの大きな前進を示しています。

イーサリアムの流入とステーブルコインの動向

イーサリアム( ETH)は、ETPへの資金流入が6月に約11億ドルと大幅に増加しました。これは、2024年のETP創設以来、月間流入額としては2番目に大きい数字であり、機関投資家によるイーサリアムへの関心の高まりを示唆しています。さらに、ステーブルコインの取引はイーサリアムのネットワーク活動の34%を占め、ネットワーク活動を過去最高水準に押し上げました。

2025 年 6 月の暗号通貨市場のパフォーマンスに関する詳細な情報については、VanEck の Web サイトをご覧ください。

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